「最近、イライラが止まらない」「悩み始めると、すぐに胃が重くなる」。こういう状態を、性格の問題や気力の問題として片付けてしまうことがあります。
私は鑑定の中で、霊視で視たものと、陰陽五行で読んだ構造が同じことを指す場面に何度も出会ってきました。感情と体の状態は、別々に動いているのではなく、同じものの表と裏として対応しています。その対応を地図にしたのが五行です。
ただ、体の不調そのものについては先にお伝えしたいことがあるので、そこから書きます。
体に症状が出ているときは、医療機関が先です
体に症状が出ているなら、まず医療機関で診てもらってください。動悸、息切れ、胃の痛み、眠れない。こうしたものは体の専門家が診る領域です。私が視るのはその後、診てもらった上でまだ残っているもののほうです。
それから、もう一つ。病院で異常なしと言われたことと、体に何もないことは同じではありません。今回の検査では原因が特定できなかった、ということもあります。だから私は、異常なしだったから霊的な問題だ、という結び方をしません。この点については病院で異常なしと言われた不調|霊視鑑定師が伝えていることに書きました。
気持ちの落ち込みが長く続いている場合も同じです。専門の窓口や医療機関に相談することが先で、この記事の話はその外側にあります。
ここから書くのは、症状の原因の話ではありません。感情と体の状態が同じ方向を向いている、という仕組みの話です。
五行には、対応する感情と臓器があります
東洋思想では、体は木・火・土・金・水という五つのエネルギーで構成されていると考えます。そしてそれぞれに、対応する感情と臓器があります。
木は怒りと肝。火は過度な喜びや興奮と心。土は思い悩みと脾(消化器)。金は悲しみと肺。水は恐れ・不安と腎。
この対応は双方向に働くと考えます。ある感情が長く続くと、対応する臓器のエネルギーが消耗する。逆に臓器のエネルギーが滞ると、対応する感情が出やすくなる。どちらが先とも言えない形で、同じところを回ります。
ここでいう臓器は、解剖学が扱う臓器そのものではありません。東洋医学が体系の中で使ってきた区分で、西洋医学の診断とは別の枠組みです。この記事で「肝」「脾」と書くときは、その意味で読んでください。
悩み続けているときに胃が重く感じられる。呼吸が浅い方が孤独感を抱えている。こうした重なりは、五行の対応と同じ形をしています。
五行が崩れると、日常はこう変わります
五行のバランスが崩れたとき、それは突然の大きな不調としてよりも、日常の中の小さな違和感として積み重なる形で出てくることが多いです。
木が乱れると、些細なことに反応しやすくなります
木が過剰になると、些細なことでイライラする、人の言葉に過敏に反応する、怒りが収まるまでに時間がかかるという状態が続きます。反対に木が不足すると、決断できない、やる気が出ない、何事も億劫に感じるという形で出ます。
木は上へ伸びていくエネルギーです。伸びる先が塞がれていると過剰の形に、伸びる力そのものが落ちていると不足の形に出る、と私は捉えています。目の疲れや筋肉のこわばりとして体感される方もいますが、それが続くようなら体のほうを先に確認してください。
火が乱れると、気分の波が大きくなります
火が乱れると、テンションの波が激しくなります。ハイになりすぎて眠れない、楽しいはずのことで逆に消耗する、人といると疲れるのに一人でも落ち着かない。
火は喜びのエネルギーですが、燃え続ければ消耗します。過剰な興奮のあとに強い疲れが来るのは、その形です。逆に火が足りないと、何を見ても心が動かない、楽しいという感覚が薄いという状態になります。人と会う予定を入れても気持ちが乗らないのは、意欲の問題ではなく火の量の問題かもしれません。動悸や胸の圧迫感を感じている場合は、体の症状として医療機関で診てもらうのが先になります。
土が乱れると、思考が同じところを回ります
土が崩れると、思考がループします。同じ悩みを何度も繰り返す、考えすぎて決められない、食欲が不安定になる。
土は消化を司るエネルギーです。食べ物も感情も、処理しきれない状態が続くと脾のエネルギーが固まっていきます。考えているつもりで同じ場所を回っているとき、動いているのは思考ではなく不安のほうであることが多いと感じます。食べても満足感がない、という訴えを聞いたとき、私は消化しきれていない何かがあるのかもしれないと考えます。土は受け止めるエネルギーでもあるので、受け止めすぎているときにも崩れます。
金が乱れると、悲しみと距離感が長引きます
金が乱れると、悲しみや喪失感が長引きます。理由のない虚しさ、人との距離感がつかめない、呼吸が浅くなる。
肺は呼吸と皮膚を司り、外界との境界に関わると考えられています。金のエネルギーが弱ると、自分と外の世界の境界が曖昧になり、他者の感情を必要以上に引き受けてしまうことがあります。人といるとやたらと疲れるという方の中には、この形の方がいます。金は手放すエネルギーでもあります。終わったことを終わったものとして置いておけない時期は、金が働きにくくなっていると私は見ています。
水が乱れると、不安が慢性化します
水が枯れると、恐れと不安が慢性化します。根拠のない不安が続く、先のことを考えると止まらなくなる、眠りが浅く夢が多い。
腎は生命力の源とされ、水は蓄えのエネルギーです。蓄えが減ると、足元が薄いような感覚として不安が出てきます。不安の中身が具体的でないほど、水の消耗を疑います。何が心配なのかを自分で言えないとき、恐れているのは出来事ではなく、持ちこたえられるかどうかのほうだからです。この状態のときは、まず休息と睡眠を確保することが先です。それでも続くようなら、医療機関で診てもらってください。
霊視で視えたものと、五行の構造が一致するとき
私のセッションでは、霊視が先に入ります。エネルギーの状態を霊視で確認してから、四柱推命や五行の構造で照合する。この順序が、私には自然です。
イライラが止まらないと話される方を視ると、エネルギーが頭部に集中して逆流しているように視えることがあります。これは木の気が上がりすぎている状態と、構造として重なります。霊視で視えた像と、五行の論理が同じことを指している。そういうとき、私の中に「やはりそうか」という確信が生まれます。説明しながら、実は私自身が腑に落ちています。
逆の方向にも働きます。胃の不調が続いているという話を聞けば、土の停滞、つまり消化しきれない悩みを抱えていないかと仮説を立てる。霊視で確認すると、その仮説が当たっていることが多い。どちらから読んでも同じ構造に辿り着くとき、その構造は実在すると私は考えています。
ただし、私が視てきた中では、同じ「イライラする」でも視え方は同じではありません。頭に集まって視える方もいれば、胸の前で固まって動かない方もいます。感情そのものに蓋をしている場合は、また違う形で視えます。そちらについては感情に蓋をすると氣が滞る|霊視で視える黒い岩のような層に書きました。
五行の対応は地図です。地図はその人の現在地そのものではありません。両方を見るから、位置が分かります。
なぜ自分が、その感情に弱いのか
五行の対応を知ることは大事です。ただ、それだけでは、なぜ自分が特定の感情に繰り返し振り回されるのかまでは見えてきません。
そこで見るのが、生年月日から導き出す四柱推命の命式です。
人はそれぞれ、生まれ持った五行の配分が違います。木が強い方は怒りが出やすい一方で、決断力と行動力があります。水が弱い方は不安に引っ張られやすい一方で、補い方が分かると安定しやすい。強い弱いは、良い悪いではありません。偏りがあるから、その人の形になります。
さらに、年ごとに巡ってくる運気も五行で読めます。今年はどのエネルギーが強く巡っているのか。それが分かると、今は消耗しやすい時期だから無理をしない、といった判断を、感覚ではなく構造として持てるようになります。
命式の具体的な読み方は、ここでは扱いません。十干のエネルギーそのものについてはなぜ十干の象意は外れないのか?構造から読み解く10のエネルギーに書きました。
感情を、性格の問題として片付けないために
体が重い、感情がコントロールできない。そういう状態を性格や気力の問題として扱うと、対処が的外れになります。自分を責める方向にも向かいやすくなります。
五行で見ると、これは配分の話になります。どの気が過剰で、どの気が足りていないのか。そこが見えると、自分を責める材料ではなく、扱い方の話に変わります。
繰り返しになりますが、体に症状が出ているなら医療機関が先です。その上でまだ残っているものについて、霊視で現在地を確認し、東洋占術で構造を読む。私の順番はいつもこれです。
感情と体の仕組みを知ることは、自分を責めるためではなく、今の自分を扱うための地図を持つことだと考えています。
EASTERN DIVINATION
運の仕組みを、読み解く
動くべきか、待つべきか。迷いの正体は、自分の運の仕組みが見えていないことです。
四柱推命・紫微斗数・易を照合し、なぜ今がその時期なのかを言葉にします。
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