誕生日が近づくと、何かしたほうがいいのだろうかと考える方がいます。
吉日を調べる。開運のためにやることを探す。誕生日は特別な日だから、その過ごし方で一年が決まると書かれている記事も見かけます。
私は、少し違う見方をしています。
誕生日は運に影響はするが、運が切り替わるわけではありません。暦の上で運が動くのは立春です。ただ、誕生日には別のものが動く。そちらのほうが、実際には効きます。
暦の運は、立春で切り替わります
東洋占術で年の運を読むとき、その起点は立春です。誕生日ではありません。一月生まれの方の干支が前年のものになるのも、この暦を使っているからです。詳しくは1月1日に運気は変わらない|東洋占術が立春を年の起点とする理由に書きました。
つまり、誕生日を迎えたからといって、巡ってくる運の質が変わるわけではありません。時間の流れは外側にあって、こちらの都合とは無関係に動いています。
その意味では、誕生日は暦の上で特別な日ではないということになります。
動くのは、内側のほうです
ただ、誕生日に何も起きないかというと、そうではありません。
動くのは内面です。マインド、心理。そちらの層です。
誕生日を意識する方は多いです。まったく気に留めない方もいますが、今日は誕生日か、と区切りを意識する方は、やはり新しい心持ちになることが多いように思います。
新しいノートを使い始めたときの気持ちに近いと思っています。
一冊目の最後のページは、字が雑になっていたかもしれません。それが新しいノートの一ページ目になると、少し丁寧に書こうという気になる。ノートそのものが何かをするわけではありません。区切りがついたと自分が認識するから、姿勢が変わる。
誕生日も同じです。日付に力があるのではなく、区切りとして受け取るから、心持ちが動く。
年末年始も似た働きをします。新年を迎えるときの、あの少し改まった感じです。
気分が良くなること自体に、意味があります
この切り替わりを、気の持ちようだと片づけないほうがいいと私は考えています。
区切りを意識した直後は、少し気分が良くなっています。前を向いている。何かを始めてもいいような感じがある。この状態は、それ自体が良い状態です。
その状態ことがまさに、運がいい状態であると言えます。
問題は、続かないことです。数日で元に戻る。年始に立てた目標を二月に忘れているのと同じことが、誕生日にも起きます。
だから私は、その状態をできるだけ長く保つことのほうが大事だと思っています。心身への影響を考えると、良い状態が一年のうち三日だけあるのと、半年続くのとでは、まったく違います。
私が誕生日に意識しているのは、一つだけです
私も誕生日は意識が向きます。
ただ、誕生日に何かをすると決めているわけではありません。特別な過ごし方もしていません。
意識しているのは一つだけで、成長することです。一年前の自分よりアップデートされているか。それだけを見ています。
他のことは考えていません。目標を細かく立てることも、やるべきことを並べることもしない。単純に、少しでも前進しているかどうかだけです。
簡素だからこそ、忘れません。項目が多いと、覚えていられない。覚えていられないものは続きません。一つなら、ふとしたときに思い出せます。
成長の基準は、自分で決めていいと思っています
ここで、よく聞かれることがあります。何をもって成長と判断するのか、という質問です。
私の答えは、自分の匙加減で構わない、です。
私の場合は、学ぶことが前提にあります。新しい占術を学び続けているので、情報は必然的に更新されていきます。去年知らなかったことを今年は知っている。それが私にとっての進み方です。
ただ、これは私の話です。人によって、目指すものは違います。仕事の規模かもしれないし、家族との関係かもしれないし、体調かもしれない。
共通の指標を作る必要はありません。 むしろ、誰かが決めた基準に自分を当てはめるほうが、続かなくなります。自分が「進んだ」と感じられるかどうか。それだけで足ります。
大事なのは、基準の正しさではなく、その意識を持っているかどうかです。
意識があると、行動が変わります
なぜ基準が曖昧でもいいのかというと、効いているのは基準ではなく意識のほうだからです。
成長するという意識を持っていると、行動が積極的になります。やってみようと思う回数が増える。学ぶ機会があったときに、迷わず取りに行く。
この差が、一年経つと結果に出ます。
私の場合、毎年何かしらの成長はしています。ただ、進んでいないと感じた年もありました。
振り返ると、そういう年は行動が弱かった年です。学びのための投資を控えた。攻めの行動ができなかった。そのぶん、変化も小さくなっていました。
比例している、という感覚があります。動いた量と、感じられる変化の大きさが。
進んでいないと感じた年に共通していたのは、自分で胸を張って言える成果がなかったことでした。何もしていなかったわけではありません。日々は動いていた。ただ、これをやったと言えるものが残っていなかった。
やることを増やすと、続かなくなります
誕生日の過ごし方として、いくつもの手順が挙げられていることがあります。振り返って、感謝して、目標を決めて、掃除をして、新しいものを使い始めて。
一つひとつは悪いことではありません。ただ、全部やろうとすると、その日で終わります。
先ほど書いたとおり、大事なのは切り替わった状態をどれだけ保てるかです。誕生日当日に何をしたかではありません。当日を充実させることに力を使いすぎると、翌日からの一年が薄くなります。
一年もつものを一つ選ぶ。私はそちらを勧めます。
自分に関心を向ける日として使う
誕生日は、自分のことを振り返るのに適した日でもあります。
普段は、自分がどこにいるのかを立ち止まって確認する機会が、あまりありません。仕事も生活も、目の前のことで進んでいきます。
年に一度、区切りとして与えられている日があるなら、そこで確認しておくのは合理的だと思っています。占いを使うかどうかとは関係のない話です。自分の現在地を見る習慣として使えます。
自分で決めることと、誰かに聞くことの線引きについては、占いに頼る前に、まず自分で考える|依存させない鑑定師の線引きに書きました。
今年の誕生日に、一つだけ決めてみてください
誕生日に運が切り替わるわけではありません。切り替わるのは、自分の心持ちのほうです。
そしてその心持ちは、放っておけば数日で元に戻ります。
だから、その日にやることを増やすより、一年もつものを一つだけ決めるほうがいい。私にとってはそれが「去年より少しでも進むこと」でした。
何にするかは、人によって違っていいと思います。ただ、覚えていられる数にしておくこと。それだけが条件です。
そして一年後、胸を張って言えることが一つでもあれば、それは進んだということだと思っています。
EASTERN DIVINATION
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