「また買ってしまった」
靴を買った後に、そう思うことがある方もいると思います。
履いていない靴があるのに、次の一足が気になる。自分でも買いすぎだと分かっているのに、止まらない。
そういう状態には、理由があると私は考えています。今回は、靴を買い続けてしまうときに何が起きているのかについて書きます。
好きで買っているなら、問題ありません
靴が好きで、選ぶ時間が楽しくて、履くたびに気分が上がる。そういう買い方なら、何足持っていても構いません。趣味として成立しています。
この記事が書いているのは、そこではありません。
自分でも買いすぎだと感じている。買った直後は満足するのに、すぐにまた次が欲しくなる。そういう感覚があるときの話です。
欲しいのは、靴ではないのかもしれません
靴を買い続けてしまうとき、私はまず心理的な部分を見ます。
表面上は、靴が欲しい。それは本当です。デザインが気に入った、色が良かった、あの店で見て忘れられなかった。理由はいくらでもあります。
ただ、その奥に別のものがあることが多いです。
満たされていない、という状態です。
何かが足りていない。それが何かは自分でも分からない。分からないけれど、埋めたい。そのときに、手っ取り早く手に入るものへ向かいます。
買う瞬間、たしかに何かが満たされます。支払いを済ませて、持ち帰るときの高揚感、幸福感、安心感は、確かに心地良いものです。
ですが、それは靴が埋めたものではありません。買うという行為が、一時的に埋めただけです。だから、しばらくすると同じ場所が空きます。そしてまた、次の一足を探し始める。
足元が定まっていない、ということ
心が落ち着かないとき、人は足元にあるものを変えたくなることがあります。
髪を切る、部屋の模様替えをする、靴を買う。どれも、自分の外側にあるものを動かすことで、内側を動かそうとする行動です。
そして私は、足元を、その人の状態が出る場所として見ています。
靴を整えること、玄関を整えることが運に作用するという話は、靴が欲しくなるのはなぜか|霊視で視える足元のエネルギーに書きました。地に足がついている状態は、エネルギーの安定に直結します。
買い続けてしまうというのは、その足元が定まっていない状態だと言えます。
心の側が整っていないから、物のほうで埋めようとする。足元に落ち着きがないから、次から次へと履き替えたくなる。
これは、靴が悪いという話ではありません。靴が、その人の状態を正直に映しているだけです。
新しい靴をおろせば、変われるのか
スピリチュアルな側面にも触れておきます。
新しい靴をおろすことで、次の段階へ進める。そういう考え方があります。
私も、それ自体を否定しません。実際に新しい靴をおろすと運は上がるのか|決めているのは心の状態ですでも、区切りとして働くことがあると書きました。新しいものをおろすときに、気持ちが切り替わるのは確かです。
問題は、それが繰り返されるときです。
新しい靴を買えば、良い場所に行ける。そう思い込んでいると、変わらなかったときに次の一足が必要になります。今度こそ、と思ってまた買う。
その奥にあるのは、新しい自分になりたいという気持ちだと私は考えています。
今の自分を変えたい。自信が欲しい。何かを始めたい。今の生活から抜け出したい。言葉にすると人それぞれですが、根にあるものは似ています。
新しい靴は、その願いを預けやすい対象です。まっさらで、これから履くもので、外に出るためのもの。新しい自分になるという感覚と、形の上でよく重なります。
その気持ち自体は、悪いものではありません。誰にでもあるものです。ただ、それが強すぎると、外側にあるものでどうにかしようとしてしまう。靴は、たまたまその対象になっただけです。
強く惹かれるときほど、一度止まる
これは、石について書いたときと同じ構造です。
天然石でも、異常に惹かれたときほど私は警戒します。普通の「いいな」という感覚と、どうしても欲しいという感覚は、質が違うからです。詳しくは石が持ち主を決めるのは本当か|惹かれる感覚は信じていいのかに書きました。
靴も同じです。
なんとなく良いなと思って買うのと、どうしても今日買わないと気が済まないのとでは、動いているものが違います。後者のときは、一度離れてみてください。
本当に必要なものなら、離れても縁は切れません。一週間経っても同じように良いと思えるなら、そのときに迎えればいい。
急がされている感覚があるなら、急がせている何かが自分の中にあるということかもしれません。
気づくだけで、変わることがあります
では、どうすればいいのか。
私は、まず気づくことだと考えています。
自分が本当に欲しているものは何なのか。靴なのか、それとも別の何かなのか。そこに目を向けるだけで、今の状態が少しほどけることがあります。
執着になっていないか。依存していないか。
自分を責めるためではありません。気づかないまま続けていると、下駄箱が埋まっても、心のほうは埋まらないままだからです。
自分と向き合うタイミングが来ている、という見方もできます。買い続けてしまうという行動は、その合図として受け取ることができます。
なお、買い物が生活や家計に影響するほどになっているなら、それは心の話だけで終わらせず、相談できる窓口を探したほうがいいと思います。ひとりで抱えることではありません。
足元は、正直な場所です
下駄箱に並んでいる靴は、これまでの自分が選んできたものです。
それを眺めたときに、何を思うか。気に入って履いているものが並んでいるのか、それとも一度も履いていないものが混ざっているのか。
足元は、その人の状態が出る場所です。だからこそ、そこに出ているものを見れば、今の自分が分かります。
新しい一足を探す前に、今持っている靴を一度眺めてみてください。
なぜこれを買ったのか。
どんな自分になりたくて選んだのか。
そして、今でも本当に履きたいと思っているのか。
そこを見ていくと、自分が何を求めているのかが見えてくることがあります。
もしかすると、欲しかったのは靴ではなく、靴を履いた先にある「何か」なのかもしれません。
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