占い師や霊能者について、「本物」「偽物」という言葉がよく使われます。外れた、思っていたのと違った、というだけで偽物だと言われることもあります。正直に言うと、私はこの言葉の使われ方に、ずっと違和感を持っています。騙すことと、技術が足りないことと、判断を誤ることは、本来まったく別のものだと考えているからです。
この記事では、その三つの違いと、なぜ占い師や霊能者にだけ目線が厳しいのかを、鑑定をする側として書きます。
「偽物」という言葉に、三つの違うものが混ざっている
偽物と呼ばれているものを分けてみると、少なくとも三つのものが混ざっています。
1つ目は、騙すことです。霊感商法という言葉があるくらいですから、本当に人を騙そうとする人はいます。不安をあおり、高額なものを売りつける。初めから相手のためではなく、自分の利益のために動いている。これは偽物と呼ばれて当然です。誠実な鑑定とは言えません。
2つ目は、技術が足りないことです。学びや訓練が足りないまま、表に出てしまっている。これは騙しているわけではありません。偽物というより、未熟と言うほうが近いと思います。
3つ目は、判断を誤ることです。学び、訓練を重ねてきた人でも、判断に迷うことはあります。読みを誤ることもあります。
この三つが「偽物」という一語でまとめられてしまうと、本当に気をつけるべき騙す人と、間違えた人の区別がつかなくなります。私は、それがいちばん残念なことだと思っています。
学びと訓練をしてから表に出るのは、最低限のこと
これは、技術が足りないことを許してほしい、という話ではありません。
お金をいただいて鑑定をする以上、しっかり勉強し、訓練をしたうえで表に出るのは当然のことです。それは最低限やるべきことで、そこを満たさないまま人の相談を受けるのは、相手に対して誠実ではありません。学んだものを自分でどう確かめてきたかについては、型を学んだ先に、その人に頼む理由が生まれる|占いの守破離に書いています。
それでも、判断を誤ることはゼロにはならない
ただ、そこまでやっても、判断を誤ることはゼロにはなりません。
これは、占いや霊視に限った話ではないと思います。どれだけ学んでも、どれだけ経験を積んでも、判断を誤ることはどの仕事にもあります。それでも、占い師や霊能者の場合、一度の判断ミスが、その人の仕事全体の信頼まで疑われることにつながりやすいと感じています。
私自身、占いは7〜8割の精度だと考えています。100%当たると言う人がいたら、むしろそちらを疑います。その話は、占いは7〜8割です|当たるとは何が当たっているのかに書いています。外れることと、適当なことを言うことの違いについては、霊視が当たらなかったら嘘なのか|外れることと、適当に言うことは違うでも触れています。
なぜ占い師や霊能者には、目線が厳しいのか
それでも、占い師や霊能者に向けられる目線は、ほかの仕事より厳しいと感じています。
理由の一つは、理屈が見えにくいことだと思います。どういう根拠でそう判断したのかが、受け取る側からは見えません。見えないので、結果だけで測られます。
そして、理屈があったとしても、当たるときと当たらないときは、どうしても出てきます。占いも霊視も、未来を確実に言い当てるものではないからです。
もう一つ、何をもって間違いとするかの物差しが、共有されていないこともあると思います。物差しがないと、当たったか外れたかの二択で測られ、外れたら偽物、という話になりやすい。占い師や霊能者の側が、自分は本物だと名乗ってきたことも、この二択を強めているのかもしれません。
お金を払った方が不満を持つのは、当然のこと
一方で、受ける側の気持ちも分かります。
お金を払って相談したのに、思っていたものと違った。それなら、不平や不満が出るのは当然です。私は、その不満を否定するつもりはありません。満足してもらえなかったなら、その事実は、鑑定する側がしっかり受け止めるべきことだと思っています。
ただ、不満を持つことと、偽物だと断じることは、別のことだと思っています。期待と違ったのか。技術が足りなかったのか。判断を誤ったのか。それとも、初めから騙すつもりだったのか。そこを分けずに一語でまとめてしまうと、次に誰に相談すればいいのかも、分からなくなってしまいます。
偽物かどうかより、確かめてきたかどうかを見てほしい
私は、本物ですかと聞かれると、実のところいちばん答えに困ります。霊視で言えば視えてはいるけれど、それが正しいかどうかは保証できない。私に言えるのは、視えたものを現実と突き合わせて、確かめ続けてきたということだけです。その答え方は、「本当に視えているんですか」と聞かれたとき|私が正直に答えていることに書いています。
占いについても同じです。独学で学びを深める一方、現在も師のもとで学んでいます。師が実践を通して培われてきた知識や経験を、今も受け取り続けています。そのうえで、学んだものを鑑定の中で確かめ続けています。
占い師や霊能者を見るときは、本物か偽物かより、その人が学んだものをどう確かめてきたのか、間違える可能性をどう扱っているのかを見てほしいと思います。間違えることがあると認めている人のほうが、私は信頼できると考えています。
本物か偽物かの二択では、測れないものがある
騙す人がいる以上、偽物という言葉が必要な場面はあります。そこを否定するつもりはありません。
ただ、技術不足や判断の誤りまで同じ言葉で裁いてしまうのは、厳しすぎると私は思っています。理屈が見えにくく、当たり外れが必ず出る仕事だからこそ、なおさらです。
なかなか難しい問題だと思います。それでも、本物か偽物かという言葉だけでは、何が問題だったのかは分かりません。騙されたのか、技術が足りなかったのか、それとも判断を誤ったのか。そこを見極めることが、占い師や霊能者を正しく見ることにつながると、私は考えています。
鑑定をするうえで、私が大切にしていることは、はじめにのページにまとめています。
CONSULTING
判断の材料を、揃える
決めても、それが良かったのかを確かめる相手がいない。だから経験が次に積み上がらない。
決めて、動いて、結果を確かめる。この一周を6ヶ月かけて一緒に回します。
鑑定を受けた方が対象です。事前の面談は行っていません。鑑定日から1ヶ月以内のお申し込みで、鑑定料 ¥20,000 を差し引きます。
まず霊視鑑定から
