手元に、一組の「マルセイユ版タロット」を置いています。 東洋占術を専門とする私にとって、これを実際の鑑定で使うことはありません。
「使わないのになぜ学ぶのか?」
そう思われるかもしれません。しかし、この「一見無駄に見える学び」こそが、鑑定士としての私の根幹を支える大切な調律の時間なのです。
「源流」を理解したいという、飽くなき欲求
私がマルセイユ版タロットに強く惹かれたのは、その「伝統」と「本質」にあります。 現代的なタロットのような親しみやすさではなく、数秘術やカバラと密接に結びついた論理的な深さ、そして哲学的な厳しさ。そこには、私が専門とする東洋占術(易や風水)とも通ずる「宇宙の根本原理」が詰まっています。
常に大切にしているのは、「源流を知ること」です。 表面的なテクニックや「ただ当てるだけ」の言葉ではなく、なぜその答えが出るのかという「理(ことわり)」を追求したい。その執着にも似た欲求が、私をタロットの深淵へと向かわせました。
自分の「立ち位置」を調律するためのツール
私にとってマルセイユ版タロットは、お客様を占うための道具ではなく、自分自身の現在地を知り、魂を磨くためのツールです。
複雑な理論を自分で紡ぎ上げ、象意を解釈していくプロセスは、まさに自分だけの「世界」を構築する作業に他なりません。この孤独な知的探求こそが、鑑定でお客様と向き合う際の「視点の深さ」を生み出し、言葉に重みを宿らせるのです。
15年のデザイン現場で培った「情報の解体と再構築」という視点もまた、このタロットの構造を読み解く上で、私に新しい解釈を与えてくれています。
多様な経験が「鑑定の厚み」になる
「一つの道を極めるために、あえて別の世界に触れる」 その価値を、私は信じています。西洋と東洋、両方の哲学に触れ、その違いと共通点を知ったからこそ、私は「なぜ東洋占術をメインに据えるのか」を、自身の体験に基づいた言葉で語ることができます。
自ら経験し、納得するまで学ぶ。この姿勢は、私が提供するセッションのすべてに通底する、譲れないプライドです。
本質を求めるあなたへ
すでに努力を重ね、悩みながらも前に進もうとしている方を、私は全力で支えたいと思っています。そのために、私自身も常に「本質」を学び、自己研鑽し続けています。
あなたが「自分を知るため」に、あえて時間を割いていることは何ですか? もし、今の自分の立ち位置に迷いがあるなら、一緒にその本質を読み解いていきましょう。

