生命線が短いと寿命も短いのか|私が寿命として読まない理由

「生命線が短いね」と言われて、それからずっと気になっている。

生命線が短いと寿命も短いのかと、調べている方もいると思います。

先にお伝えすると、私は生命線を寿命として読んでいません。この線が表しているのは、命の長さではなく、生活の傾向だと考えているからです。

この記事では、そう考える理由と、手相鑑定で寿命を扱うことについて私が感じている違和感、そして健康のことをどこまで読んでいいのかという線引きについて書きます。

目次

生命線が短いと言われても、寿命が短いとは読みません

鑑定では毎回ではありませんが、話の流れで手相を見ることがあります。手相を鑑定の軸にしているわけではありませんが、見ることはできます。

その中で、生命線の長さを寿命として読んだことはありません。私はこの線を、その方の生活のありようの傾向として見ています。長い・短いも、その傾向の中で読むものです。

長さを具体的にどう読むかは技術の話になるので、この記事で詳細は書きませんが、ここでお伝えしたいのは、短いから早く亡くなる、という読み方を私はしていないということです。

生命線という読み方は、西洋の手相の中で育った

手相には、いくつかの系統があります。インドを源流とする説がよく知られていますが、どこでどう分かれていったのかを、はっきりたどれるわけではありません。

西洋の手相は、生命線・感情線・知能線といった線で読みます。東洋の手相には、手のひらを宮という区画に分けて、そこに出る紋で読む体系があります。同じ手のひらを見ていても、見ている場所が違います。

今、一般に「生命線」と呼ばれている読み方は、主に西洋の手相の中で発展してきたものです。

手相は、占術の分類でいえば命・卜・相のうちの相にあたります。この3つを私がどう使い分けているかは、命・卜・相を、天・人・地と重ねて考えているに書きました。

生命線の「ライフ」には、生活という意味もある

生命線は、英語では life line と呼ばれます。

英語の life には、生命という意味のほかに、生活や人生という意味があります。日本語の「生命線」という名前からは命の長さを想像しますが、life という言葉そのものは、もっと広い意味を持っています。私はこの線を、生活のほうで読んでいます。

ただ、これは名前の意味だけで決まる話ではありません。西洋の手相の古い本にも、生命線の長さを長寿や体の丈夫さと結びつける読み方が実際にあります。昔から寿命と結びつけて読まれてきた線だということは、認めておく必要があります。

そのうえで、私はその読み方を採っていません。理由は2つあります。

短い人が早く亡くなるなら、はっきりしたデータが出ているはず

1つめは、根拠の話です。

生命線が短い人は早く亡くなる。もしそれが本当なら、これだけ多くの人が手相を見てきた中で、再現性のある、はっきりしたデータが出ていてもおかしくありません。

実際、生命線の長さと亡くなった年齢を比べた研究は、海外にいくつかあります。1974年の研究では、関係は見つかりませんでした。1990年には、100人を調べた研究で関係があったと報告されています。その後、2019年にオーストラリアのアデレード大学の研究者が60体の遺体を調べた研究では、生命線の長さと亡くなった年齢の間に関係は見つかっていません。左右の手や、男女による違いも見られていません。

研究の結果は一致していません。少なくとも、生命線の長さから寿命を予測できるという、再現性のある根拠は確立されていません。

それでも「短いと寿命も短い」という話が広まっているのは、名前の印象と昔の読み方が残っているからだと私は考えています。

出典:Wilson & Mather(1974年, JAMA)、Newrick ほか(1990年, Journal of the Royal Society of Medicine)、Lucas ほか(2019年, Anthropological Review)

占いには、占わないと決めてきたことがある

2つめは、倫理の話です。

占いの世界には、扱わないとされてきた相談があります。人の生死、試験の合否、ギャンブル。三大タブーと呼ばれることもあります。数え方は人によって少しずつ違いますが、寿命や健康はほぼ必ず入っています。

私自身も、人の生死・ギャンブル・合否判定に関するご相談はお受けしていません。

これは強制力のある決まりではなく、倫理の話です。ただ、寿命は占わないという線を持ちながら、生命線の長さで寿命を語るのは、どこか噛み合っていないと私は感じています。

生命線は寿命ではないと伝える占い師もいれば、寿命として伝える方もいると思います。どちらが正しいかを決めたいわけではありません。寿命に触れないと決めているなら、手相を見るときにも同じ線を引いておくほうが筋が通る。私はそう考えています。

つまり、研究で否定されたから寿命を読まないのではありません。先に、寿命は占わないという線があります。そのうえで、生命線の長さから寿命を予測できるだけの根拠も確かめられていない。私が生命線を寿命として読まないのは、この2つが揃っているからです。

「生命線が短い」と言われて気にしていた方に伝えたこと

生命線が短いと言われて、それを気にしていた方とお話ししたことがあります。

そのとき私がお伝えしたのは、この記事に書いてきたことそのままです。生命線は寿命を表す線ではないこと。名前の印象と、広まった読み方が重なっていること。そして、もし短い人が早く亡くなるのなら、はっきりしたデータが出ているはずだということ。

その方は、納得されていました。私が手相を見てきた中での見立ても、この考えと一致しています。

言われた一言が、根拠のないまま何年もその方に残ってしまうことがあります。鑑定で言われた言葉の扱い方については、鑑定で怖いことを言われたとき|私が最初に伝えている保留という一手に書きました。

健康のことを、まったく読まないわけではありません

では、占いで体のことに一切触れないのかというと、そうではありません。

東洋占術では、五行の流れから体質の傾向を読むことがあります。漢方のような中医学の考え方とも通じる部分です。私も四柱推命の命式を見るとき、五行の偏りから、たとえば肌が乾燥しやすいといった体質の傾向を、ご本人に確認することがあります。聞いてみると、その通りだと言われることもあります。そうであれば、その命式の見立てとして読み進めます。

ただ、これは診断ではありません。判断ではなく参考として、命式に出ていることを確認に使っているだけです。

そのうえで、本当に困っているなら病院に行くこと、占いで出たことを鵜呑みにしないことを、必ずお伝えしています。体調のことなので、続くようなら医療機関で診てもらうのが先です。

体の状態と運の関係を私がどう考えているかは、運と健康は同じものだと考えています|状態は先に外へ出るに書いています。

手のひらに出ているのは、暮らしの傾向です

生命線が短いと言われたことが、頭のどこかに残っている方もいると思います。

ただ、それは命の長さを知らされたわけではありません。名前の印象と、昔から広まってきた読み方が重なって生まれた考え方です。

手のひらの線が示しているのは、命の長さではなく、暮らし方の傾向だと私は考えています。生命線も、そういう線として見ています。

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雨龍 光のアバター 雨龍 光 霊視鑑定師

霊視・東洋占術 鑑定師|鑑定歴8年・累計400件以上。霊視を軸に、東洋占術とデザインの視点を重ね、人生と日々の営みを本質から整えるサポートを行っています。未来を当てることが目的ではありません。今、どこで流れが滞り、どこでズレが生じているのか。その現在地を正確に捉え、次の判断ができる状態へ整えます。

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