信頼される占い師とされない人の決定的な違い|ブレない「プロの器」を育てる心構え

目次

プロの根幹を支える「信念」の線引き

プロの占い師として最も大切なのは、自分の「信念」という羅針盤を持つことです。これがないと、お客様の強い感情に流されたり、特定の相手にだけ態度を変えてしまったりといった「ブレ」が生じます。

まず、「自分はどのような方の力になりたいのか」を明確にしてください。 霊視鑑定の現場では、時には興味本位の方や、鑑定士に対してマウントを取ろうとする方もいらっしゃいます。そうした方まで無理に受け入れようとする必要はありません。

「自分がメッセージを届けるべき相手」を明確に定めること。この健全な線引きこそが、プロとして高品質な鑑定を提供し続けるための第一歩となります。

感情は「情報」として手渡す|選択は相手に委ねる

「自分の価値観を押し付けてしまうのではないか」という不安は、プロとして正しい危機感です。 鑑定中、自分の中に湧き上がった感情や見えたビジョンは、基本的にお伝えして構いません。ただし、それはあくまで「一つの判断材料(情報)」として差し出すことが鉄則です。

それをどう受け取り、どう行動するかを決めるのは、100%お客様の権利です。 「伝える」という責任は果たしながらも、「矯正する(無理に変えさせる)」という越権行為はしない。このバランス感覚が、プロとしての誠実さそのものです。

「先生」という言葉に潜む罠と、プロの矜持

占い師は、活動を始めると「先生」と呼ばれ、持ち上げられる機会が急増します。しかし、ここには大きな落とし穴があります。

占い師は、少しの勉強で誰でも名乗れてしまう職業です。その言葉に浮ついて自分を特別視した瞬間、お客様との対等な「対話」は失われます。 プロの矜持とは、外からの評価に一喜一憂することではなく、「今の自分にできるベストを尽くし、目の前のお客様のために全力を尽くす」という一点に集中することに他なりません。

「完璧」である必要はありません。しかし、妥協せず、言い訳をせず、その時の最大パフォーマンスを発揮し続けること。その積み重ねが、揺るぎない自信へと変わります。

守秘義務という、最も重い約束

プロ意識を語る上で、絶対に欠かせないのが「守秘義務」です。 お客様が心の奥底をさらけ出してくれるのは、あなたが「絶対に漏らさない」という信頼を背負っているからです。これはマニュアル以前の、人と人としての契約です。

また、重い感情を受け止める仕事だからこそ、自身のメンタルケアもプロの仕事の一部です。自分自身の心が健やかでなければ、クリアな鑑定はできません。自分を整えることも、プロとしての重要な任務であると心得ましょう。

あなたの「核」が信頼を呼ぶ

占い師としての「器」を育む旅に、終わりはありません。 日々学び、実践し、振り返る。その繰り返しの中で、あなたの言葉には深みが宿り、お客様から「あなたにお願いしてよかった」と言っていただける信頼が積み上がっていきます。

雨龍 光(うりゅう ひかる)
霊視鑑定師 / 東洋占術家 / デザイナー
霊視による本質の洞察と、四柱推命・易・風水といった東洋占術の理論を核に、相談者が自らの人生を再構築するための視点を手渡しています。 15年のキャリアを持つ現役デザイナーでもあり、形のないものを現実に定着させること、そして「視えたものを、現実で機能させること」を一貫した信条としています。
目次