東洋占術専門の私がマルセイユ版タロットを使う理由|根本原理を追求する面白さ
私のことを知っている人は、占いは中国の占いをやる人。という認識を持たれているのではないかと思います。でも実は、気分によってはタロットカードも手にすることがあります。特に、私が信頼を寄せているのは、古くから伝わる「マルセイユ版タロット」です。
私がマルセイユ版タロットを鑑定で使うことはありません。
鑑定で使うことはありませんが、私の学びと自己探求には欠かせないものです。
タロットカードは主に自分の「立ち位置」を知るためのツールとして活用しています。
初めてのタロットと、マルセイユ版との出会い
私が占いの勉強を始めた頃、それまで占いとは全く縁がありませんでした。そんな中で「占い=タロット」というイメージが強く、手軽に始められるツールとして最初に手に取ったのはライダー版タロットでした。
ライダー版のタロットを学びを深めるうちに、どうやらマルセイユ版というタロットがあるということを知ります。まだ何も知らない状態だったのですが、自分にはマルセイユの方が向いていると感覚的にわかりました。
それもあって、私はマルセイユ版タロットに強く惹かれていきました。
そして、自分に向いていると感じた理由にも納得しました。
マルセイユ版タロットは、タロットカードの中でも特に歴史が古く、そのデザインや構成は数世紀にわたって受け継がれてきた伝統に基づいています。
そのマルセイユ版タロットの、歴史的な背景と、伝統を重んじるその哲学に私はとても興味を引きました。
それは、私が伝統や本質を大切にしているからです。源流や根本を理解したいと言う欲求が私にはあります。
それがマルセイユ版タロットには詰まっている。
これほど興味を引くものはありませんでした。
マルセイユ版は、絵柄から直接メッセージを読み解くというよりも、数秘術やカバラなどの知識と結びつけ、理論を組み立てていくことが非常に重要になります。まるで哲学を学ぶかのように、その論理的な深さに魅了されました。ライダー版も素晴らしいですが、私にはマルセイユ版の、時に厳しくも奥深い世界観の方がしっくりきたのです。
自分だけの「象意」を紡ぐ面白さ
マルセイユ版タロットの習得は、決して簡単な道のりではありませんでした。覚えることがたくさんあり、複雑な理論を理解するには時間と労力がかかりました。それでも、その「大変さ」を上回る面白さがそこにはありました。
なぜなら、マルセイユ版タロットは、与えられた知識をただ暗記するのではなく、自分でカードの「象意(意味合い)」を紡ぎ上げていくような感覚があるからです。これは、まさに「自分だけの占い」を作り上げていくプロセス。一つ一つのカードに込められた意味を深く考察し、自分なりの解釈を加えていく作業は、知的探求心を大いに刺激してくれました。
「自分を知る」ための、多様な経験の価値
私の専門は中国占術ですが、タロットも、そしてその他にも興味を持ったことは「納得するところまで学び続ける」ことを大切にしています。なぜ、わざわざライダー版ではないマルセイユ版を選んだのか。その理由を明確に語れるのは、両方の世界に触れ、違いを知ったからに他なりません。
これはタロットに限った話ではありません。
自分を知るためには、本当に色々なものに触れてみることが大切だと、心から感じています。新しいことに挑戦し、様々な経験を積むことで、初めて自分の好みや得意なこと、そして心から惹かれるものが何なのかが見えてきます。経験するからこそ、自分が何者であるかを知り、本当に自分に合ったものを選択できるようになるのです。
これからも私は、飽くなき探求心を持って学びを続け、その中で得た気づきや経験を皆さんと共有していきたいと思っています。あなたにとっての「自分を知るツール」は何でしょうか?