易占いって何? 過去・現在・未来を読み解く「時間の占い」
「易で卦(け)を出しました」と、いつも鑑定やインスタで発信している投稿で言っていますが、「そもそも易って何?」と思われている方も多いかもしれません。
今回は、中国で生まれた易占いについて、その基本からルーツ、そして私たちが日々をより良く生きるための活用法まで、分かりやすく解説します。
易は、具体的な「答え」を導き出す占い
易は、中国の古典「易経」を原理とする占いです。易経は、古代中国で難しい判断を迫られた際の基準として使われ、現代でもビジネスにおける重要な決断の助けとして活用されることがあります。
易占いの基本は「八卦(はっけ)」と呼ばれる8つのシンボルです。これは、天、沢、火、雷、風、水、山、地といった自然界の事象を示しています。これらの八卦を2つ組み合わせることで、「六十四卦(ろくじゅうしけ)」という64通りの形が生まれます。この六十四卦が、私たちの現状や未来の吉凶、そして取るべき行動を示してくれるのです。
「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉がありますが、これは易占いからきています。しかし、易は単なる「当たり外れ」を見る占いではありません。易が得意とするのは、「今の運気を読み解き、具体的な改善策を示す」ことです。
例えば、
- 今、前に進むべきか、立ち止まるべきか?
- 仕事で何を気を付けるべきか?
- 特定の人とどのように接すれば良いか?
といった、具体的な疑問に対して明確な答えを導き出すことができます。例えるなら、おみくじよりもさらに具体的で深い示唆を与えてくれる、それが易占いなのです。
「易」の文字に秘められた意味とは?
占いや易経の「易」という文字には、実は深い意味が込められています。
日月説
「易」の字を「日」と「月」に分解し、太陽と月が象徴する「陰陽」を表しているという説です。しかし、「易」の下の字は「月」ではなく「勿(ぶつ)」であるため、後から作られた話とされています。
蜥蜴説(せきえきせつ)
蜥蜴(せきえき)とはトカゲのこと。漢字の構成では、虫偏に「易」と書く「蜥蜴」という文字に、「易」が使われているのです。
トカゲ(特にカメレオンのような生物)は2時間おきに体表の色を変えると言われていたことに由来します。易には「変易(へんえき)」という「変わる」ことを意味する考え方があり、この性質がトカゲの生態に重ね合わされたと考えられます。
私は「蜥蜴説」がのほうが現実味があると思っています。
易を司る3つの法則:「変わる」中に「変わらない」真理を見る
易の根本には、3つの大切な法則があります。
- 不易(ふえき): 変わらないもの、普遍的な真理。
- 変易(へんえき): 絶えず変化するもの。
- 易簡(いかん): シンプルであること、誰もが理解できること。
これら3つの法則が全て当てはまるものとして、時間の流れ、つまり季節の移り変わりが挙げられます。春夏秋冬のように、いつまでも変わらない法則(不易)があり、同時に変化していく性質(変易)を持ち、そして誰にとっても平等に訪れるシンプルなもの(易簡)だからです。
だからこそ、易は「時間が流れている占い」と考えることができます。その場の「時」を切り取り、私たちの現在地と次に来るべき状況を示してくれるのです。
あなたの「時」を読み解き、未来を拓く
ご自身の運を知り、次の状況を見据えるための術として、易占いは非常に心強い存在です。
「今、どうすれば良いか」「次のステップはどうなるのか」といった具体的な状況をしっかりと見てほしいときのヒントとして、易占いはおすすめです。
漠然とした不安を解消し、具体的な行動を起こしたいと考えている方は、セッションをご検討してみてください。