税金と会計の基礎知識|占い師が知っておくべきお金のこと
「占い師として開業したいけど、税金とか会計って難しそう…」「何から手をつければいいか分からなくて不安…」
あなたは、そんな悩みや不安を抱えていませんか?占い師として独立すると、鑑定や集客だけでなく、税金や会計といった「お金のこと」も自分で管理していく必要があります。でも、ご安心ください。基本的な知識を身につければ、決して難しいことではありません。
この記事では、個人事業主として知っておくべき税金や会計の基礎知識を、初心者にも分かりやすく解説します。お金に関する不安を解消し、安心して占い師としての活動に集中できるようになりましょう。
開業したら「個人事業主」としての自覚を
まず、占い師として独立して活動するということは、あなたが「個人事業主」になるということです。これは、会社に勤めていた頃とは大きく異なる点で、自分自身で所得や経費を管理し、「確定申告」を行う義務がある、ということを意味します。
確定申告の義務
確定申告とは、1年間の所得(収入から経費を引いたもの)を計算し、それに対する税金を国に申告・納税する手続きのことです。これを怠ると、延滞税などのペナルティが課されることもあるため、必ず行わなければなりません。
占い師特有の「経費」を知ろう
事業を行う上でかかった費用は「経費」として計上でき、所得から差し引くことで税金の負担を減らすことができます。占い師として活動する中で経費として認められやすいものの例を挙げましょう。
- 書籍: 占術に関する専門書、ビジネス書、心理学の本など、知識習得のために購入した書籍代。
- 占術の道具: タロットカード、水晶、パワーストーン、数珠、占星術のソフトや関連グッズなど、鑑定に必要な道具の購入費用。
- 交通費: お客様との対面鑑定やセミナー参加、仕入れなどで発生した電車代、バス代、ガソリン代、高速料金など。
- 接待交際費: お客様との会食や情報交換、お礼の品などでかかった費用。ただし、事業との関連性を明確にすることが重要です。
- 講座受講料・セミナー参加費: 自身のスキルアップやビジネス知識の習得のために受講した講座やセミナーの費用。
- 通信費: 鑑定や情報発信に使用するインターネット回線費用、携帯電話料金の一部。
- 広告宣伝費: SNS広告費用、チラシ作成費用、ウェブサイトのサーバー・ドメイン費用など。
- 鑑定場所の家賃: 自宅の一部を鑑定場所として使用している場合、その部分の家賃や光熱費などを事業割合で按分して経費にできます。
経費にならないものの注意点
個人的な支出や、事業と直接関係のないものは経費として認められません。例えば、プライベートの食事代や旅行代などは経費になりません。迷った場合は、税理士や税務署に相談することをおすすめします。
会計処理を「見える化」するステップ
「何から手をつければいいか分からない」という方も、以下のステップで会計処理をスタートさせましょう。
- レシート・領収書の管理を徹底する:
- 事業に関する支出があったら、必ずレシートや領収書を受け取り、大切に保管しましょう。これが経費を証明する大切な証拠になります。
- 月ごとに封筒にまとめたり、専用のファイルを用意したりと、自分なりに管理しやすい方法を見つけるのがおすすめです。
- 帳簿付けを始める:
- 収入と支出を記録する「帳簿」をつけましょう。これは確定申告の際に必要になります。
- おすすめは「会計ソフト」の導入です。簿記の知識がなくても直感的に操作でき、銀行口座やクレジットカードと連携して自動で仕訳をしてくれる機能もあります。初心者には特にクラウド型の会計ソフト(例:マネーフォワードクラウド確定申告、freee会計など)がおすすめです。日々の入力の手間が大幅に削減され、確定申告もスムーズに行えます。
確定申告は怖くない!知っておきたい基礎知識
確定申告は、多くの個人事業主が「難しそう」と感じる手続きですが、基本的な流れを理解し、適切に準備すれば大丈夫です。
税理士に依頼するメリット・デメリット
- メリット:
- 時間と手間の削減: 自分でやるよりも、本業に集中する時間を増やせます。
- 税務の正確性: 専門家が処理するため、間違いが少なく、税法改正にも対応してもらえます。
- 節税対策: 適切な節税アドバイスを受けられる可能性があります。
- デメリット:
- 費用がかかる: 税理士への報酬が発生します。
- 意思疎通の必要性: 自分の事業内容や状況を正確に伝える必要があります。
最初は自分でやってみて、事業規模が大きくなったり、複雑になったりしたら税理士への依頼を検討するのも良いでしょう。税務署の無料相談も活用できます。
その他、知っておくべき法的な基礎知識
- 特定商取引法に基づく表示: インターネットを通じて鑑定サービスを提供する場合(オンライン鑑定など)、ウェブサイトに事業者情報(氏名、住所、連絡先、料金、提供時期など)を明記する必要があります。
- プライバシーポリシー: お客様の個人情報を取り扱う以上、その情報をどのように収集・利用・管理するかを示す「プライバシーポリシー」の策定と公開は必須です。
税金や会計は、事業を健全に運営していく上で避けては通れない道です。しかし、一度基礎知識を身につけてしまえば、あなたの事業の強い味方になってくれます。お金に関する不安を解消し、自信を持って占い師としての活動を続けていきましょう。