部屋を片付けると運気が上がる。
これは正しいと思っています。実際、物が減って空気が動くようになると、その部屋にいる人の状態は変わります。
ただ、それを人に勧めるのは横暴だとも思っています。
片付けられなくて困っている方に「片付けたほうがいいですよ」と言っても、何も解決しないからです。部屋が綺麗なほうがいいことくらい、誰でも分かっています。
分かっているのに、できない
相談に来られる方の多くは、すでに知っています。
物が多いと良くないこと。散らかった部屋にいると気分が落ちること。片付けたほうがいいこと。全部知っている。それでも動けない。
問題は、知らないことではなく、動けないことのほうにあります。
だから、掃除を勧める記事を読んでも変わりません。知識が足りないわけではないからです。
動けないのは、それで安定しているからです
ここが、いちばん伝えたいところです。
掃除をしない状態が続いているとき、その状態には何かしらのメリットがあると私は考えています。
言い方が悪く聞こえるかもしれません。誰も好きで散らかしているわけではない、というのはそのとおりです。ただ、今の状態が続いているということは、それが何らかの形で成立してしまっているということでもあります。
手をつけたら何かに向き合うことになる。片付けきれなかったときに、自分に失望する。物を捨てると、その物にまつわる何かを認めることになる。理由は人によって違います。
良くしたいのに、できない。その「できない」の中身に何があるのかを見ないまま、行動だけを勧めても動けません。
そこにアプローチすると、変わります。そして結果として、掃除もできるようになる。順番が逆なんです。
運が停滞すると、無気力になります
もう一つ考えられるのが、運の停滞です。運が落ちているときは、何かを始めようとしても、その一歩が重くなることがあります。
風邪をひいているときのことを考えてみてください。やるべきことは分かっている。やったほうがいいことも分かっている。でも体が動かない。気力が出ない。
運が停滞している状態は、それに近いと思っています。
行動すれば運は上がります。だから「掃除をすれば運が上がる」は正しい。ただ、その行動ができない状態になっているから、悩みが生まれています。
行動が運を上げて、運が行動を生む。この循環が止まっているとき、どちらから手をつけるかが問題になります。
掃除は、ハードルが高いほうです
そう考えると、掃除は最初にやることではありません。
部屋を片付けるというのは、判断の連続です。これは要るか、要らないか。どこに置くか。捨てるかどうか。気力が落ちている状態でやるには、負荷が高い。
私は、掃除は最後に来るものだと思っています。ゴールに近い。整った部屋というのは、状態が回復した結果として現れるものであって、回復のための手段ではない。
もちろん、手を動かしたら気分が変わることもあります。それを否定はしません。ただ、それができる方は、もともとある程度の状態にある方です。
段階が違うだけです
動ける方と動けない方がいます。この違いは、能力や意志の強さではなく、今どの段階にいるかだと思っています。
良くない状態から良くなりたい方。ある程度いい状態にあって、もっと良くしたい方。
後者には「運を上げたいなら掃除を」で足りることもあります。すでに動ける状態にあるからです。
ただ、多くの方はそちらではありません。 前者の段階にいて、そこで止まっている。そこに後者向けの助言をしても、届きません。
自分がどちらにいるかを見誤ると、合わない方法を試して、できない自分を責めることになります。
真ん中にあるのは、自己理解です
では、掃除の前に何があるのか。
自分の状態を知ることだと私は考えています。
今、自分がどういう状態にあるのか。何が止まっているのか。どこに負荷がかかっているのか。それが分かると、何をすればいいかが決まります。
理解しないまま動こうとすると、何から手をつけるかが分かりません。だから、いちばん大きなもの、いちばん目につくものに手を出して、続かなくなる。部屋の片付けは、たいていその「いちばん大きなもの」に当たります。
状態が分かっていれば、簡単なところから始められます。今の自分にできる大きさが見えるからです。
内側のブロックは、誰にでもあります
念のため書いておくと、これは特別な人の話ではありません。
動けない何かを内側に持っているのは、誰にでもあることです。私にもあります。程度と種類が違うだけで、まったく持っていない人はいないと思っています。
だから、片付けられないことを性格や怠慢の問題として扱わないでください。表面に出ているのは結果のほうで、そうなっている理由が別にあります。
その理由まで見ないと、同じところに戻ります。
今日は、片付けなくていいです
部屋を片付けると運気が上がる。それは本当です。
ただ、それができないなら、今日やることは掃除ではありません。
自分が今どういう状態にあるのかを、少しだけ考えてみてください。何が重いのか。いつからそうなのか。手をつけようとすると、何を感じるのか。
答えが出なくても構いません。 見ようとしたこと自体が、順番として先に来ることです。
物と部屋の関係については、何をやってもうまくいかないとき、まず部屋のモノを見直す理由に書きました。片付けられる状態になってから読むほうが、たぶん役に立ちます。
自分の状態をどう見るかについては、占いに頼る前に、まず自分で考える|依存させない鑑定師の線引きにも書いています。
EASTERN DIVINATION
運の仕組みを、読み解く
動くべきか、待つべきか。迷いの正体は、自分の運の仕組みが見えていないことです。
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