「境界」は運の揺らぎに要注意|夏の土用明けに運気を整える意識とは
8月6日で、今年の夏の土用が終わります。
土用とは、季節の変わり目にあたる18日間。四立(立春・立夏・立秋・立冬)の直前にあたり、東洋思想ではこの「移り変わりの期間」をとても大切にしてきました。
土用の終わりが近づくと、「ようやく明ける」と感じる方も多いかもしれません。
ですが、実はこの土用の「終わり際」と「明けた直」後こそ、最もエネルギーの境界が揺れ動くタイミングなのです。
日本人の感性が捉えてきた「あいまいな時間」
こうした「境界が揺れる」タイミングについて、日本では昔から使われてきた言葉があります。
たとえば、「逢魔時(おうまがとき)」という言葉。
これは夕暮れ時のことを指し、「魔に逢いやすい時間帯」という意味があります。
昼と夜の境目、光と闇の狭間。そこに私たちの意識も揺れ動き、エネルギーが乱れやすくなると考えられてきました。
つまり、「逢魔時」とは、目に見えない世界との境界があいまいになる時間。
そして、それは何も一日の中の時間帯だけに限った話ではありません。
季節や運気にも「逢魔時」がある
私たちの暮らしは、時間だけでなく、季節の流れや運の巡りにも大きく影響されます。
たとえば、土用明け前後というのは、
- 季節の気が入れ替わるとき
- 陰陽のバランスが一時的に崩れやすいとき
- 物事の判断がつきにくい「白黒のあいまいな時」
そんなタイミングです。
このような「エネルギーの移行期=境界の時」には、外からの影響が入り込みやすくなります。
良いものも悪いものも、まだどちらに転ぶかわからない。だからこそ、不用意に動くことがリスクにもなるのです。
この時期に避けた方が良い行動とは?
運気が安定していない境界のときには、特に以下のような行動は控えるのが賢明です。
大きな決断をすること
→ 軸がぶれやすく、後から迷いや後悔が出やすい
新しいことを始めること
→ 土台が整っていないため、始まりが不安定になりやすい
「まあいいか」で曖昧に進めること
→ 白黒はっきりしない状態は、エネルギーの濁りを生みます
特に、「なんとなく不安」「はっきりしない感覚」「理由はないけど気が進まない」
そうした微細な感覚のズレや違和感をスルーしないことが大切です。
なぜ「あいまいさ」に邪気が入りやすいのか?
白と黒の間、光と闇の間。
そうした境界には、エネルギー的に「隙」が生まれやすいのです。
これは、気(エネルギー)の流れが安定していない状態であり、
例えるなら、隙間風が吹き込む古い家のようなもの。
そこに、外からの不要なエネルギー=邪気が入り込みやすくなります。
だからこそ、この時期は「曖昧にしない」「隙をつくらない」ことが大切なのです。
境界の時期に心がけたい3つのこと
では、そんな不安定な時期をどう乗り切るか?
以下の3つを意識してみてください。
中途半端を手放す
→ やりかけのこと、保留にしていること、曖昧な人間関係…ひとつずつ見直してみましょう。エネルギーの滞りは、運気の停滞につながります。
もやもやを放置しない
→ 不安や葛藤を「そのままにしない」。書き出す、話す、整えるなど、向き合って消化する行動が開運への第一歩です。
自分の内側に集中する
→ 外に答えを求めるよりも、自分の心の声に耳を傾けること。境界の時期こそ、内観が力を持ちます。
運を整えるとは、「自分を整えること」
どんな運気の流れにあっても、
最終的にその影響をどう受け取るかは自分自身の在り方次第です。
だからこそ、境界のときほど、
自分をしっかり整えておくことが、運の流れをよくする鍵となります。
- 不要なものを手放す
- 迷いを見直す
- 心の濁りを流す
それができた先に、明確な気づきや、行動への確信が生まれる。
境界のもやもやを越えた先に、本来の自分とつながる「清明(せいめい)」な運気が待っているのです。
境界のタイミングを味方につける
境界とは、不安定なようでいて、変化の前触れでもあります。
土用明け前後のような時期は、気づきやすいタイミングでもあるのです。
「なんとなく」感じていた違和感を、
「きちんと」見つめて、整える。
そうした丁寧な姿勢が、これからの運を作っていきます。